映画

ガールズ・ルール! 100%おんなのこ主義

いくつかバランスを崩しているところもあるのだけど、女の子だけで何かを成し得るってことの素晴らしさを希望をもって描いていて素敵。各々の心の問題を乗り越えてきちんと男の子と対峙して、それでいて男の闖入ごときで崩れないホンモノの友情を保つ主役の…

ミュンヘン

主人公たる暗殺チームが最初に勢ぞろいした瞬間からちゃんとチーム然として見えるのが良かった。見た目のキャラ配分もちょうどいいんじゃないかと思う。で、彼等が素人臭くビビりながら暗殺をこなしていく序盤はかなり面白くて、一般人を巻き込んじゃって精…

オアシス

韓国製、前科三犯のノータリンと重度の脳性麻痺を患う女のラブストーリー。次第に心を通わせていくこの二人のささやかな触れ合いは、微笑ましいと言うにはあまりに痛々しく、おまけに破綻の予感をふんだんに含んでるんだが、それでも恐ろしく幸せそうで泣け…

恋の骨折り損

シェイクスピアの原作を脳天気に翻案したミュージカル。映画館で観てればも少し面白かったかと思うのだけど、歌と踊りの素人の群れが不器用に舞うのを見せられても全然楽しくならない。踊り終わった後、露骨に「やれやれ、疲れたわ」という姿勢になる人がい…

単騎、千里を走る。

高倉健の不器用さが言葉の壁を越えて人の心を動かしてゆく様がなかなか感動的。携帯電話を通じて通訳してもらったりするもどかしい展開はほとんどコメディみたいで面白い。特にビデオレター(?)のシーンはすごかった。言葉が通じないゆえに気持ちが通じて…

フライトプラン

最初に言っておくと、『フォーガットン』よりは面白かったよ? ミステリ部分はヘボいけれど、主人公ジョディ・フォスターのハッスルぶりに寄り添った演出が良くも悪くもスリリング。このアブナい女は次はどんな傍迷惑な行動に出るんだろう?という興味が持続…

悪魔の棲む家

マイケル・ベイ等が製作する古典ホラーリメイクシリーズ第2弾、なんですけど、前回の『テキサス・チェーンソー』に比べて段違いに盛り上がっていないようだ。それはたぶんオリジナル版の人気が高くないせいなんだけど、実際観てみたらその不遇な境遇を可哀想…

THE 有頂天ホテル

あまり大げさなことが起こらないわりにきっちりハッピーで愉快で、よろしいんじゃないでしょうか。特に、意外なカップルの誕生という展開を捨てたところが潔いと思う。香取慎吾絡みのエピソードはもう少しさり気ないほうが好みだけど。伏線の張り方にも茶目…

復讐者に憐れみを

パク・チャヌクの復讐三部作一作目。『オールド・ボーイ』と『親切なクムジャさん』は観たので、これにてコンプリートということで。セリフもBGMも極少の静かな映画なのだけど、徐々に例の過剰な演出が混ざって来るのが楽しい。肉親の死体解剖を泣きながら見…

わたしが美しくなった100の秘密

モキュメンタリー形式でアメリカ田舎町のミスコン予選の模様を追うブラック・コメディ。ブラックな笑いが結構予想範囲内に収まっちゃう感じだなあ、と思ってたらだんだんとエスカレートしていって、州大会と全国大会の顛末にはさすがに笑った。吹き抜けに降…

ポリーmy love

ヌルめのロマンティック・コメディ。せっかく主人公にベン・スティラー、ヒロインにジェニファー・アニストンを押さえておきながら、スティラーの振り回され方が足りないのは勿体無さすぎる。スティラーが一人で勝手に暴走してるように見えるから、ギャグも…

プライドと偏見

まず映像が綺麗。ファーストカットやクライマックスの告白シーンに代表されるように、差して来る光の撮り方が巧いな。屋敷や舞踏会会場の中をグルグル駆けずり回ってその騒がしい雰囲気を伝えるカメラも良し。そして主演の二人の相性がこれまたいいんですよ…

プルーフ・オブ・マイ・ライフ

天才数学者だった父がガイキチとして死に、精神が不安定の極みにある主人公のその不安定さをそのまんま表したような、時制やら何やの錯綜した前半部は結構期待できそうで、ヒステリックにわめき立てるグウィネス・パルトロウの演技もいい感じ、だったんだが……

ショーン・オブ・ザ・デッド

ゾンビものパロディ映画。ゾンビが街に溢れようとなかなか侵されないダメ日常の強固さに微笑ませていただいたけど、まだまだ足りない。このネタならもっと面白くなるんじゃないかなあ。「あの人が死ぬ場面はギャグにしたのに、この人のはしないんだ……」とい…

稀人

清水崇映画潰し。あとは『富江re-birth』を見ておけばいいかな。それはさておき、この映画はあまり面白くなかった。展開がフラフラして本筋が見えにくいんだもの。別に“わからない”映画でもいいんだけど、これは無駄にわかりにくくなってるんじゃないかと思…

スカーレット・ヨハンソンの 百点満点大作戦

身も蓋もない邦題がついてますが、確かにヨハンソンのお宝映像的な見方もできそう。トリニティの格好をして『マトリックス』のパロディをやるという超絶安っぽシーンまであった。それはともかく、映画自体もわりあい面白くて、普段全く接点のない同級生6人が…

ポビーとディンガン

妹のために健気に頑張るアシュモル君の、自転車を漕ぐ姿がすごく綺麗に撮られていて好き。どんなに不安そうな顔をしててもその姿には希望が満ちていて、この監督お得意の「負け犬の町」の精神的復興みたいなテーマにもぴったり。ただ、そういうテーマも扱う…

輪廻

今年の一発目はこれ。いやもう清水崇好き好き。伽椰子さんや俊雄君が出て来なくても、こんなに怖くて面白い。大概、終盤に意外な展開があるホラーは真相が明かされた途端に弛緩するものだけれど、これはサスペンスが途切れても緊張が途切れてくれない。三つ…

ニュースの天才

この映画の見物は何と言っても、当代きってのフェロモン大量分泌俳優二人ががっぷり四つに組んでぶつかり合う演技対決にある!としたい。捏造記事の責任から逃げまくるヘイデン・クリステンセン。ひたすら誠実に彼を追及するピーター・サースガード。嘘に言…

イン・グッド・カンパニー

恐ろしく地味なコメディでした。『アメリカン・パイ』とも『アバウト・ア・ボーイ』とも全然違う作風を一応成功させていて、これでワイツ兄弟の職人的な監督としての才能がはっきりした感じ。コメディならなんでも出来るんだろうな。51歳の部下と26歳の上司…

ガール・ネクスト・ドア

エリシャ・カスバート演じる「元AV女優のエッチなお姉さん」の奔放な魅力で引っ張る序盤はなかなか楽しい。でも途中からこのお姉さんがあまりに主人公に都合のいいキャラクターになってしまって魅力激減。そうなるともうどこにも興味が抱けなくなった。安易…

恋のミニスカ ウエポン

レズビアン要素入り低予算版チャーリーズ・エンジェル。なんだけど、これはかなり強力ですよ。オンナノコ映画としては本家より上。スパイ学園に集った個性バラバラな女の子達が生き生きとぶつかり合うだけで俄然楽しくなってくるし、女の子同士の友情と恋愛…

アイドルとデートする方法

純情可憐な主人公が懸想する人気男性アイドルと、そんな主人公を見守る幼馴染み。どちらが恋のバトルに勝つかは分かり切っているこの種の映画のポイントは一つ。負ける方をいかにスマートに退場させるか、ということです。実際、この映画のライバル退場の図…

俺たちニュースキャスター

隅々まで弛緩し切ったコメディ。なんだけど、かなり笑えてしまった自分に愕然。出演者が内輪で楽しそうにしてるのが決して不快感に繋がらず、逆に微笑ましさを感じてしまう種類の映画でした。主人公とヒロインがベッドで合体!した途端に、二人がCGの雲を笑…

最後の恋のはじめ方

かなりよく出来たロマンティック・コメディ。主演のウィル・スミスを十分に優遇しつつも俺様映画臭を周到に排除してあって、気持ちよく見られる。プレイボーイを気取ってもナード時代の恋の傷を振り切れない主人公と、主人公が手助けする現在進行形でナード…

ハービー/機械じかけのキューピッド

いまいち詰めの甘い脚本で、どうにも盛り上がらず。主人公(と父親)がかつての事故で負ったトラウマをきちんと描いてくれないと、終盤の展開が死んでしまうじゃないか。無駄に多いキャラはあまり描き分けられてないし(ライバルの腰巾着は一人でよし。その…

ライフ・アクアティック

前作『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でも感じたある種の嫌らしさ(作り込まれすぎててどこにも入れない!)が今回は最後まで消えてくれなくて、ダメでした。最終的に暖かい家族の繋がりが見えた前作と違って、今作の人間達はヌルーく傷を舐め合ってるよう…

ステップフォード・ワイフ

原作のオチをもう二ひねりくらいした皮肉なアレンジが効いてる。そりゃまあ女の妄執は男の妄執なんかよりずっとタチが悪いものね。こうなるのもむべなるかな。愉快愉快。ただしラストシーン(テレビ出演のとこ)は蛇足だ。あれでガックリきた。あと、ゲイ夫…

13 LOVE 30

すごく面白いんだけど、これは……。「時が経つと間違いは正せなくなる」というテーマを前面に押し出そうとするあまり、やたらと後ろ向きなハッピーエンドになってしまいました。 おそらく意図するところはマーク・ラファロがメイキングで言っている通り「反ラ…

ディック&ジェーン 復讐は最高!

これは『ラットレース』みたいな、いまいち笑いが弾けないヌルいコメディの最後にちょっと“感動的”なオチを付けてお茶を濁す、というタイプの映画ですね。そんなことじゃ誤魔化されないぞ、と思った。まあとにかくつまらんです。 唯一の見所はティア・レオー…