最後の恋のはじめ方

かなりよく出来たロマンティック・コメディ。主演のウィル・スミスを十分に優遇しつつも俺様映画臭を周到に排除してあって、気持ちよく見られる。プレイボーイを気取ってもナード時代の恋の傷を振り切れない主人公と、主人公が手助けする現在進行形でナードな男達の恋の行方に同等の暖かい視線が注がれているのが好ましいな。みんなみんな頑張れ、と思える。
ヒロインのエヴァ・メンデスはこういうキャリアウーマン役のほうが似合ってて好き。素晴らしいのは非モテ系会計士を演じたケヴィン・ジェームズ。見苦しくならないギリギリのラインで見せるトロい仕草がすごくチャーミング。寂しいセレブ役のアンバー・ヴァレッタもいいなあ。