2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

N.Y.式ハッピー・セラピー

アダム・サンドラー演じる怒りを溜め込むタイプの優柔不断な主人公が、わけあって付き合うことになったジャック・ニコルソン演じる異常な精神科医に振り回されながら、その付き合いを通じて自分に正直になれるようになりました、みたいな話。ラストはみんな…

ホテル・ニューハンプシャー(背景色でのネタバレ含)

おお、悪くないぞ。僕は原作(→感想)に思い入れがありすぎて、原作を懐かしく思い出すためのツールみたいな意味でしか見れてないのだけど、そういうものとしてはなかなか。フランクがちゃーんと可愛らしく描かれている時点で満足してしまった。フロイトとの…

新刊情報

・5/8 秋月涼介『紅玉の火蜥蜴』 講談社ノベルス まさか新刊出るとは……。しかも『月長石の魔犬』の続編とかいう話じゃないですか。月長石なんて読んでないってのに。買わないからいいけど。 しかしこれで更に津村巧の悲劇性が増したような。 ・5/8 高里椎奈…

デイヴィッド・トーマス『彼が彼女になったわけ』

取り違えられて性転換手術を受けさせられてしまった普通の男性のその後の顛末を描いたお話。いわゆるTSF*1ってやつですな。このジャンルのものっていうのは結局男性向けポルノ的基礎を持った小説として出発しているということが足枷になる場合が多いよなあ。…

シャンプー台のむこうに

アラン・リックマンとビル・ナイがヘアドレッサー選手権で対決?ギャース!と、見る前から倒れそうになってた映画なのですが、実際見てみると美容師!オヤジ!ビル・ナイ!って所から予想されるほど濃くなくって拍子抜け。「そりゃあ濃いネタを扱ってはいま…

8人の女たち

あるフランスの一家の主人が殺された!現場に居合わせた妻、妹、義母、義妹、長女、次女、メイド2人(おばさんと若いの)の8人は疑心暗鬼に陥りながら犯人を探すが……みたいな話。ええと、これは演劇とか舞台の類ですね。セットから衣装から身体表現からセ…

アイアン・ジャイアント

母子家庭ですくすく育つ少年ホーガース(ショタ味薄し)はある日巨大ロボット(声はヴィン・ディーゼル!)と出会う。そのロボットは“兵器”として開発されたものの、優しい心を持っているのだ。だが、彼を危険なものと判断した役人の要請で軍隊が出動し……み…

宮部みゆき『火車』

とっても久しぶりに読んだ宮部みゆき。カード地獄が絡んで行方不明になった女性を休職中の刑事が追ううちに、明らかになってくる様々な意外な事実。“彼女”は今一体どんな想いを抱えているのか……みたいな話。いろんな所で宮部みゆきのベストと謳われている気…

新刊情報

4/6発売の講談社ノベルスの新刊、気になるものをチェック。 ・霧舎巧『霧舎巧 傑作短編集』 大変に興味はあるもののたぶん買わない。あかずの扉研究会シリーズのほうよく知らんので。ああ、歯痒い……。 ・蘇部健一『届かぬ想い』 届かぬ想い(;´Д`) ノーナ…

ルール

またも見てしまった学園連続殺人映画。全く期待してなかったのに意外に面白くて得した気分。そりゃ『スクリーム』シリーズのような知的なおふざけは無いし、キャストもなんだか地味だし、画面も暗いばっかりであんまり綺麗じゃないが、スラッシャー映画とし…

キングピン ストライクへの道(背景色でのネタバレ含)

サッカーじゃなくボウリングで、コーチが主人公で、肝心の試合にもコーチが出場して、その上負けちゃう『少林サッカー』、という感じ。いや、違うかな。ともかくかなり捻じ曲がったストーリーで、それまでの伏線を無視するかのような予想外の展開が頻出する…

新刊情報

・5月下旬 麻耶雄嵩『名探偵 木更津悠也』光文社 おお、これは?買わねばなるまいな。と言うか、『蛍』は? ・5/? 竹本健治『将棋殺人事件』創元推理文庫 まあ買い。

ギフト

映像は綺麗だし、役者の演技もはまってて良いのだけど、肝心のストーリーがどうもパッとしない。夫を亡くし、それ以来子供達との関係もぎくしゃくしている主人公が超能力で行方不明者が殺されて沈められている池を言い当てたことから事件に巻き込まれるとい…

小林泰三『AΩ 超空想科学怪奇譚』

これはもう素ん晴らしく面白いのでこの作家のファンは絶対に読み逃してはいけないよ。あらすじはこうだ。主人公諸星隼人(この名前……)は敵対関係にある二つの種族の宇宙人の争いに巻き込まれ、命を失うが、片方の宇宙人が隼人の体をのっとって復活させた。…

狂っちゃいないぜ

何この邦題。ボニーとクライドみたいな話かと思った。実際は、いついかなる時も冷静な腕利き航空管制官(ってちっともイメージ沸きませんが)の主人公、冷静な仕事っぷりでもバスケットの上手さでも女房のセクシーさでも自分を上回っている新入りが入ってき…

MYSCON5のレポートをサイトに載せてる方々へ

「朝暮」三文じゃないですよ。「浅暮」三文ですよー。相変わらず笑えるくらい間違われ率高いです。

ラストサマー2

前作(→感想)のラストでの出来事は夢だった、というフォローが冒頭に挿入されているのにまず笑った。別にそんなところで辻褄合わせなくてもいいのに。今回のストーリーは、前作の生き残りである主人公が仲間とクイズで当てた孤島旅行に出かけた先で死んだは…

嶽本野ばら『下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん』

ガガーッと一気に読めて実に爽快。饒舌調のユーモア混じり一人称語りで書かれた小説が好きな人には是非おすすめしたい。これはタイトル通りド田舎・下妻に住むバリバリのヤンキー娘とヒラヒラのロリータファッション娘(語り手)が、友情と呼ぶにはいくらな…

ブラザー・ベア

びっくり!これアメリカ先住民の話だったんだ!予告とかCMからはそのへん全然伝わってこなかったけどなあ。いやしかしただでさえアクの強い絵柄で民族衣装だのスピリチュアルなイメージだのを描かれると、その濃さはもう僕の許容範囲をはるかに超えてました…

ラストサマー

『スクリーム』以後な感じの学園物スラッシャーかと思いきや、学園物な場面は冒頭に置かれた主人公達の卒業式の夜だけで、それから1年後、社会人及び大学生になった彼等の元に脅迫状が届き……というところから展開する話だった。くそう。でも、卒業式の夜の…

ポール・オースター『リヴァイアサン』

ある作家が作家サックスと自分とその友人達との間に起こったことを記す半生紀のような……と言うよりは、彼等の間の関係性についての伝記のような話。うーん、どうもオースターはいまいち肌に合わないみたいですよ。こないだ読んだ『偶然の音楽』(→感想)もそ…

プランケット&マクレーン

タイトル通り、プランケット(荒っぽくも冷静な元薬剤師。銃の扱いが上手)とマクレーン(貴族の出のボンクラ。惚れっぽい)がふとしたことで知り合い、紳士強盗を名乗って貴族どもから血は流さずに金目のものを奪ってゆくが、いつまでも旨いことは続かず………

トレインスポッティング

こりゃあ素晴らしい。原作(→感想)読んで気に入ってから見た映画で、こんなにガッカリしなかったのは初めて。テンポいいし、かっこいいし、音楽もハマってるし、何より原作についての愛のある解釈という感じがするのが良い。原作のエピソードは概ねそのまん…

トレーニング・デイ

イーサン・ホークは新入り麻薬捜査官。新入りだから無鉄砲だよ!今日は勤務初日。ベテラン捜査官デンゼル・ワシントンにいろいろ教えてもらうのだけど、なんだかヒドイ目に合わされてばっかりで……みたいな話。えーと、意外な展開を用意するのは結構ですが、…

京極夏彦『巷説百物語』

これは内容さっぱり覚えてなかったので読み直す必要があったもの。あれれ、すごく面白いよ?面白かったと言う記憶はなかったのだが。むむむー。 悪い奴をやっつける!と言うよりは可哀相な人を安らかにしてあげるための依頼を受けて、あたかも妖怪の仕業のよ…

雑記

『ハットしてキャット』って公開中止になったのですね……。ちょっとショックだ。

ふたりの男とひとりの女

ファレリー兄弟監督作ってことで、例によって下のネタ・障害者ネタ・動物虐待ネタがふんだんに盛り込まれているのだけど、これが何故かほのぼのとした雰囲気を醸し出す取り入られ方をしていて面白い。平和な気持ちで笑える。でもその面白さが本筋と結びつい…

容疑者

ロバート・デ・ニーロ演じる敏腕刑事はヤクの売人殺しを今日もビシバシ捜査。そしたらば、容疑者として浮かび上がったのがなんと別れた妻のとこに置いてきた自分の息子!ガーン!というお話。父と息子が正常な関係を取り戻そうとする展開はまあそこそこ感動…

雑記

折原一公式サイト開設。『チェーンレター』買おうかなあ。 鯨統一郎『富士山大噴火』はわりと真面目な噴火モノ(?)っぽい。こりゃあ石黒耀に出張ってきて貰って、詳細なツッコミを入れてほしいところですな。

神林長平『言壺』

わあ、素敵。言葉とワーカム(言語機能を肩代わりする機械)を巡る、同じ世界観下のいろいろなお話を綺麗に並べてある本。不穏だったりSF的不安感を催させたり感傷的だったり夢見がちだったりして、最終的に最後の一編「碑文」まで読むと切なさ混じりの虚し…