ラストサマー

『スクリーム』以後な感じの学園物スラッシャーかと思いきや、学園物な場面は冒頭に置かれた主人公達の卒業式の夜だけで、それから1年後、社会人及び大学生になった彼等の元に脅迫状が届き……というところから展開する話だった。くそう。でも、卒業式の夜のシーンだけでも彼等はかなりハイレベルなバカ学生ぶりを披露してくれて、早く殺されてくんないかなー、という観客の思いを見事に誘導できているし、プロムクイーンで女優を目指してた娘が結局地元のスーパーの店員になってたり、モテ男がこれまた地元で猟師になってたりする無慈悲な「1年後」像にも学園物的精神の現れを見ることができて爽快だ。
後はあれだな。ミステリ・サスペンス要素が例によって壊滅状態で終盤になってもまるで盛り上がらないのは別にいいとして、問題はスラッシャーとしては悪趣味さが足りないことかな。死体の見せ方があんなに控え目じゃダメでしょう。もっとバーンと出して、「死体が山積み」感を煽ってくれなきゃ。キャラの立ち方はまあ平均点で許容できるレベル。主人公役のジェニファー・ラブ・ヒューイットのエロさはなかなか。