ブラザー・ベア

びっくり!これアメリカ先住民の話だったんだ!予告とかCMからはそのへん全然伝わってこなかったけどなあ。いやしかしただでさえアクの強い絵柄で民族衣装だのスピリチュアルなイメージだのを描かれると、その濃さはもう僕の許容範囲をはるかに超えてました。人間しか出てこない前半は苦しさに身悶えながら見てましたよ。登場人物が動物ばっかりの後半になると少し落ち着いたのだけど、今度は挿入歌の歌詞がいちいち寒いのに身悶えねばならず……。歌の流れるシーンでは字幕を読まないことをおすすめ。いやーすごいなあ。こんなに伝え方を間違えてる感じがする映画は久しぶり。
で、最後に待っている一番の問題がオチの付け方。これはないだろう。このファンタジー(そう上手くいくわけねーだろ的なそれ)を納得させるにはそれまでの展開に相当強力なパワーが必要なはずで、この映画はその必要なパワーの半分も満たしていない。無理すんなよー、全く。泣けるシーンも無ければ(コーダがキナイに会わせてくれて云々言うシーンだけはちょっと泣けるかも)動物キャラもそれほど可愛くないし、あまりの見る所の無さに逆に得した気分になってしまった映画でした。すごいなー、ほんとに。