狂っちゃいないぜ

何この邦題。ボニーとクライドみたいな話かと思った。実際は、いついかなる時も冷静な腕利き航空管制官(ってちっともイメージ沸きませんが)の主人公、冷静な仕事っぷりでもバスケットの上手さでも女房のセクシーさでも自分を上回っている新入りが入ってきてプライド大崩壊。夫婦関係も悪化し、たちまちノイローゼに!みたいな話。主人公が追い詰められる様を楽しく眺める性格の悪いコメディかな、と思ってたらラスト物凄くロマンチックなことになってて腰砕け。良くも悪くも先が読めないという点で、なかなか引き付けられるストーリー展開ではあるけど、これじゃビリー・ボブ・ソーントン演じる新入り管制官のキャラの使い方が勿体無さすぎる。いくらでも利用価値ありそうなのに、キャラ設定が終始ふらふらしてて。
そのビリー・ボブは目が合っただけで女性を妊娠させそうな嫌らしい目付きが最高。この目付きがもっと発揮できる役柄だったなら……と思ってしまった。主演のジョン・キューザックのどうでもよさが引き立つストーリーだけに、なおさら。