容疑者

ロバート・デ・ニーロ演じる敏腕刑事はヤクの売人殺しを今日もビシバシ捜査。そしたらば、容疑者として浮かび上がったのがなんと別れた妻のとこに置いてきた自分の息子!ガーン!というお話。父と息子が正常な関係を取り戻そうとする展開はまあそこそこ感動的と言えなくもないし、デ・ニーロ父さんの悩みっぷりがよく描かれているなあと思いました。しかーしせっかく濡れ衣サスペンスとしての筋立てを組み立ててあるのにラストでその伏線が全部無意味になってしまうのが勿体無い。もっと有効利用しろと。
と、ここまでの感想は実は重要ではなく、一番の見所は何と言っても『スパイダーマン』で主人公の親友兼恋敵兼悪役の息子を演じてやおい方面への支持を獲得したジェームズ・フランコ!この映画では情けなくも哀れなジャンキー息子を演じてるのですが、いやあ、天性の母性本能くすぐり能力が炸裂!怖いくらいです。目に涙を溜めて哀願する姿なんかそりゃあもう大変なことに。この人には是非今後もこういう路線を走って頂きたい。と言うか、次回作はニコラス・ケイジ監督作の主演で、男娼役だっつう話ですよ。まあ、わかりやすい。