ふたりの男とひとりの女

ファレリー兄弟監督作ってことで、例によって下のネタ・障害者ネタ・動物虐待ネタがふんだんに盛り込まれているのだけど、これが何故かほのぼのとした雰囲気を醸し出す取り入られ方をしていて面白い。平和な気持ちで笑える。でもその面白さが本筋と結びついていない……と言うか、見てる間本筋がどこへ向かってるのかよくわからない迷走気味なストーリーになっていて、牽引力に欠けるのが大きな問題。二重人格ネタも有効に使えているとは言い難いし。この話でヒロインはどっちの人格に惚れたのか?っていう問題を扱わないのはダメだろう。
ジム・キャリーのCGとしか思えない表情の動きはすごいと思うけどもこれまた本筋から浮いているし、レニー・ゼルウィガーもそれほど魅力的に撮られてない感じ。むしろ素っ頓狂な設定の脇役陣のほうが見せ場がないわりに魅力的だった。黒人の息子達もアルビノ君も、もっと活躍してほしかったもの。