プランケット&マクレーン

タイトル通り、プランケット(荒っぽくも冷静な元薬剤師。銃の扱いが上手)とマクレーン(貴族の出のボンクラ。惚れっぽい)がふとしたことで知り合い、紳士強盗を名乗って貴族どもから血は流さずに金目のものを奪ってゆくが、いつまでも旨いことは続かず……みたいな話。紳士強盗なんていうあからさまにバカっぽいネタのわりに雰囲気が暗いのが最初は気になったものの、中盤過ぎるとだんだん軽快になって来て、ラストでは王道な展開を気持ちよく見せてくれたので満足。マクレーンを主人公として、プランケットとの友情が取り結ぶ関係、一目惚れの相手レベッカとの恋愛感情が取り結ぶ関係の両方がバランスよく描かれているのもいいと思う。キャラモノとして正しい。
ただ、僕としてはやっぱりもう少し軽い雰囲気のほうが好みだなあ。好みを抜きにしても、イギリスはもうダメだ、自由の国アメリカへ逃げるんだ!だの、プランケットの暗い過去だのの、重いネタの配合率が中途半端であると思う。キャストはレベッカ役のリヴ・タイラー(うわー、ほんとに顔長い!)を除けば概ね好印象。アラン・カミングが本筋と全く関係ないところで無意味に濃いオーラを放っていて良い。