2003-12-01から1ヶ月間の記事一覧

柏葉幸子『霧のむこうのふしぎな町』

んまあ面白い。mix deepestの次回のクロスレビュ課題本。解説は佐藤さとる(豪華)。柏葉幸子の本なら子供の頃何冊か読んだはずなんだけど、こんなに面白かったっけ……?記憶に無いなあ。 ともあれ、面白い。異世界に迷い込む系ストーリーの王道ファンタジー…

メアリ・ド・モーガン『風の妖精たち』

人外ネタの童話集。おおー、童話だ。こんな童話っぽい童話は久しぶり。グリムとか思い出しそうな懐かしさ。そんないささか手垢の付いた物語がちゃんと飽きずに読めるのは、小道具の設定や描写に手が込んでいたり(トランペットになる蛇がまた蛇に戻ったりす…

イヴァン・ヴィスコチル/カリンティ・フリジェシュ『そうはいっても飛ぶのはやさしい』

チェコ人作家とハンガリー人作家二人の短編を一冊にまとめたよくわからない形態の短編集。これは断然イヴァン・ヴィスコチルのほうが好きだ。いや、比べても仕方ないんだけど、とにかく素晴らしい。表題作なんか題名からして良すぎ。翻訳者よくやった!なん…

椎名林檎活動休止とか

わー、これまたショック。

ゾルタン★星人

しかし映画に関して経験不足な人がこんなの見るもんじゃないですね。耐性が出来てないから反応に困った。ショーン・ウィリアム・スコットが見たかっただけだからいいんだけど。 コメディっつーかギャグ映画なんだけど別に笑えない……と言ってそのことが腹立た…

カレル・チャペック『長い長いお医者さんの話』

児童書は定期的に。これは、展開や設定のシュールな強引さも含めてかなり王道の児童文学だと思った。児童文学っつーのはイメージとして子供へ「語る」ような文体なのが多いと思うのだけど、これなんかまさにそう。この「語り」の面白さはそのまま児童文学の…

また試写券当たった

うわー。やはり数撃ちゃ当たるものなのだなあ、と。記念にお世話になったサイトにリンク。 ちなみに今回当たったのは『ミシェル・ヴァイヨン』。

ZONEのTAKAYO脱退

わりとショックだったり。いや、道民としては(嫌な言い方)応援せずにいられないもので。ちなみに僕はたぶんMIYUが一番好きだ。普通ですな。

清涼院流水『彩紋家事件』は上下巻、2004年1月2月連続発売予定

メールマガジンファウストより。うひゃー楽しみ。 無理矢理漂馬出してくれると嬉しいんだが。

ジョン・アップダイク『走れウサギ』

いやーこれは恐ろしい本では?と疑問系にしてみる。ジャンルとしてはダメ人間文学で、最初は『ライ麦畑』みたいな話かと思って読んでたのだけど……なんだか……。 まず、文体が一見普通っぽくも非常に特徴的。基本的に現在形の文のみによって書かれていて、それ…

アメリカン・サマー・ヒストリー

昨日見た『アメリカン・パイ』の続編。これはいい!キャラモノの続編としてほとんど完璧と言っていいんじゃないだろうか。前作をきちんと――と言うかそのまんま踏襲してることによる“お約束”感がまず心地いいし(ジムの“一生の恥”的体験とかジムのお父さんの…

スティール

これは映画館で。全く期待してなかったのだけど、そんなに悪くないじゃないか。それなりに楽しい時間を過ごせたように思う。宣伝とかで強調してたXスポーツ関係のシーンは別に大したことなくて、カーアクションシーンが印象的。巨大なトラックがギリギリま…

アメリカン・パイ

ショーン・ウィリアム・スコットを見ようという試みそのいち。冴えない高校3年生4人が高校卒業までに童貞を捨てるぞ!という協定を結んだところから始まる相当にお下品でおバカなコメディ。 まあ僕がキャラモノ好きだってことを差し引いても意外なほどそつ…

ディボーシング・ジャック

ハードボイルド崩れみたいなコメディ調。一応ダイイングメッセージネタなんかもあり(かなり適当な扱いだけど)。んー、出来のいい映画ではあるんだろうけど、僕の見たい種類の映画ではなかった。あらゆることにだらしないけど信念らしきものはあるしやるべ…

シービスケット

競馬のお話。試写行って来ました。試写会なんて初めてで興奮してしまった。 内容は、まあ普通ですな。かなり王道な娯楽映画っぽい感じ。わかりやすく“悪役”がいたりしてやたらと一方的なあたりは楽しみながらもちょっとどうかなあ、と思ってしまうのだけど、…

ファイナル・デスティネーション

うわあ、物凄いバカ。でも面白かったので問題なし。「スクリーム」シリーズはスラッシャー系ホラー映画のパロディだったけど、これは同じ人がどんどん死ぬ映画でもオカルト系……「オーメン」とか?のパロディっぽい映画。 「スクリーム」ほど意図的な感じがし…

モンスターズ・インク

ファインディング・ニモが面白かったのでピクサー映画を見てみようという試みそのいち。でもファインディング・ニモから遡って見ていくとそれはつまりCG技術はどんどん低下していくということで、なんだかなあ。 で、えーと、面白かったです。泣けました。…

カラー・オブ・ハート

トビー・マグワイアを見ようと思って見たのだけど、うはは、それどころじゃないくらい面白かった。いや、トビーはいいのだけどこの映画では狂言回し的な役割なもんだからあまり目立たないのだな。ともあれ、性欲も雨も火もない健全な白黒ドラマの世界の住人…

広告批評12月号

さらっと立ち読み。恒例の今年のテレビCMベスト10みたいな企画、1位は燃焼系アミノ式でまあこれは妥当も妥当、納得ですな。でも2位のエールフランス航空のCMって見たことないなあ。5位のJINROのCMも見たことない。どっちも見てみたいぞ。 丸…

ユージュアル・サスペクツ(背景色でのネタバレ含)

今更ビデオで。えーと、なるほどそういうふうに落としますか、とは思ったもののあんまり驚けず。なんでだろう。「信用できない語り手」には慣れてるから?まあ僕はサスペンス映画としてよりキャラモノとして楽しみました。マクマナス萌え。 ところでこれって…

ファインディング・ニモ

前夜祭上映とかいうので観て来た。うう、いい話だ……。子供に優しい作りは守りながらも大人も十分以上に楽しめるものが出来てると思う。泣けるんだけど、「はい、ここで泣いて下さい」って感じのあからさまな泣き所を作ってない(ように思える)のが良心的で…

高橋源一郎『ペンギン村に陽は落ちて』

ドクタースランプだのドラえもんだのサザエさんだのをネタにしたユーモア風、でもわりと救いがない短編集。これは作者があんまり力入れてなさそうな書き飛ばしっぽい感じ(もちろんこれはただの推測)が軽くって逆に良い。 集中の個人的ベストは「愛と哀しみ…

梶尾真治『梶尾真治短編傑作選 ドタバタ篇 フランケンシュタインの方程式』

まあ(←感嘆詞)、読みやすい。一時間かそこらで読めてしまった。SF的な設定語る部分がすらすら読めて、最後にストンと落ちる、スマートな短編が集まってる本ですね。酸素ボンベの代わりに味噌を積んでしまった!とか、味覚で会話する宇宙人とかの素っ頓狂…

2004 本格ミステリ・ベスト10(原書房の)

まあお祭りってことで。イベントとして楽しいので文句なし(と言うか、立ち読みなんだけど)。 そんなわけでランキングは置いといて飛鳥部勝則情報。これからの飛鳥部の執筆予定はまず『レオナルドの沈黙』。これは鮎川哲也氏が亡くなったことをきっかけに書…

講談社ミステリーの館2003年12月号

MM

おお、今月の講談社ノベルス新刊は実に久しぶりに買いたいものがないぞ。これで喜ぶのは勿論間違ってるんだけど、同じこと思ったことのあるメフィヲタがたくさんいそうだな。 そんなことより第30回メフィスト賞受賞作の矢野龍王『極限推理ゲーム(仮)』って…

マルコヴィッチの穴

シュール系コメディがいつの間にか性倒錯コメディになるあたりまでは許容できたが、さらにラストのあたりではなんだか切ない話になっちゃってついていけなかった。全く先が読めない展開をするという点ではすごい脚本だと言えるのかもしれないけど。 序盤のシ…

伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』

これが噂の伊坂幸太郎か。初めて読んだけどたいして面白くないなー。と言うか、どっちかと言うとあまり好きでない部類に入っちゃうかもだ。やたらと多用される比喩とかやたらと出てくる“生きるヒント”みたいなの、陳腐すぎませんか。自分の言葉になる前に出…

キャメロット・ガーデンの少女

これまた難しいのを見てしまった。難しいってのは自分がどんな感想を抱いたのかを自覚するのが難しいって意味。またもサム・ロックウェル目当てでの鑑賞で、サムファンとしては全裸での飛び込みシーンなんかもあって見所満載だったのはいいのだけど、ね。 そ…

サイダーハウス・ルール

うひー。何とも言い難いです。何しろ原作(→感想)が好きで(それも読んだばっかりで)映画はどんな風になってるのかなー、って思って映画を見る、という経験はほぼ・初めてだったもので。原作とのあまりの違いに戸惑ってる間に終ってしまった感じ。 でもこ…

田中啓文『陰陽師九郎判官』

例のコバルト文庫のやつ。コバルト文庫としては明らかにグロ描写が許容量以上だけど、いつもの田中啓文からするとむしろ抑え目なくらい。結果としてそんなにレーベルの枠からはみ出してる気はしない……と言うか、この人ってもともと出自はそっちのほうなんで…