2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧
普通のサスペンスでした。読んでるこちらが退屈しかかるちょうどその頃合に意外な展開が用意されているあたり、巧いとは思うのだけど……やはり普通だったという感想しか浮かばない。作者はもうちょっと主人公を虐めてもいいのではないかと思われました。あん…
なかなか良質なファミリー映画ではないかと。年末に家族で観るならこれが一番いいかも。『チキン・リトル』まだ観てないけど。見え見えの伏線を適度に焦らしながら拾ってゆく模範的な展開が楽しい。ヌルめのギャグも微笑ましくて良かった。ボードゲーム「ザ…
12/1からここまでの分を更新しました。
もう5巻目ですよ。そして全くいつも通り。3巻の「廃墟篇」のようなことをやってる「魔王篇」のシリアス配分がいまいちであまり面白くないのが残念ではあるけれど、通して読むと楽しい楽しい。ベストは「スポ根篇」かな。こちらの予想の斜め上に向かってイン…
意図せずにナイス・タイミングで見てしまいました。そうかこれクリスマス・シーズンのお話だったのか。いやもうあちこち歪んでてすごいです。普通にファミリー映画を展開させられる下地があるのに、あらゆる伏線を全く回収せず趣味の悪いグロ描写優先で進ん…
ケチな小悪党ゲイリー・オールドマンが不相応な夢を見てしまったばっかりに悪女レナ・オリンの餌食となってどんどん堕ちていく、という話の「ケチな」と「不相応な」と「悪女」の部分にものすごく説得力があるので、そりゃあ堕ちるわな、と引き込まれた次第…
クリスマスだというのに心が寂しい人々の群像劇、なんですが、スーザン・サランドン以外誰一人として寂しそうに見えないよ。家族に死なれた系の安易な不幸設定を使いすぎなのが悪いんだと思われる。そもそもキャスティングが何かおかしい。愛する彼の異常な…
第33回メフィスト賞受賞作。思えば遠くへ……いや、なんでもない。えーと、今回はポリティカル・サスペンスというところでしょうか。熱い理想を心に抱く青年が皮肉な運命やすれ違いを熱さで乗り切る話ですが、主人公がそこまで熱い奴に見えない、というところ…
まず言っておくと、やおい的にはあまり美味ではありませんでした。爺さんと中年の心の触れ合い、ということでちょっと、いやかなり期待したんだけどなあ。そういう話ではなかったのですよ。不憫な爺さんに慈しみを抱く、という点で中年と読者は同じ立場だっ…
長々引っ張ったわりに大したことないオチで腰砕け、という感じが強くて、でもこの腰砕け感を楽しむべき作品なのかもしれないと思ったりもする。そこかしこで無造作に挿入される過去の挿話がまたいちいち印象に薄くて、つまらないわけじゃないんだけど楽しく…
またもイベントで慌しく駆けずり回る人達を交通整理してすっきり見せていて巧いなあ。結局どんな内容の劇だったのかすら描かないで終わってしまうのにちゃんと盛り上がっていて、やはり特に瞳子と可南子絡みのエピソードが強い。 個人的にはお久しぶりの蓉子…
修学旅行ということで、出て来るのは主に二年生だけ。そしたら見事につまらなくなっていた。この方々には始終もっと動揺していてもらわないと楽しくないです、やっぱり。蟹名静さんと志摩子さん(と、聖さま)の絡みのところだけちょっと盛り上がったけどそ…
四つの短編の繋ぎ方が巧い。由乃さんと江利子さまの絡みが好きな僕には特に面白かった。ほのぼのと暖かい各収録作の中では「ショコラとポートレイト」がいい。薔薇さまカード争奪戦の裏で起こっていた姉妹ドラマをさり気なく切り取っていて、素直にいい話。 …
主演の二人がリビングで本気で殺り合う模様が何故か「犬も食わない夫婦喧嘩」に見えるシーンは良かった。あとはいまいち。お姉さんっぽいアンジェリーナ・ジョリーはともかく、少年臭いブラッド・ピットは僕にはあまり見られたもんじゃないのですよ。ラスト…
初めてパラニュークを読みました。面白かった。ギリギリのところでセカイ系になりそうでならないところがいい。主人公とヒロインを出会わせるためなんかではなく、ともかく間引きの歌はあって、オイスターとモナはいて、ロード・ムービーじゃなくなったかと…
それぞれにそれぞれらしくツンデレな瞳子と可南子が無自覚の裕巳にいいようにあしらわれてしまうのが可愛らしい。今まで全く魅力を感じなかった由乃さんも江利子さまとの絡みで見ると楽しいじゃないか。今回は間抜けな役回りの志摩子さんやいつも通りの祥子…
えー、この映画に皆さんが期待するバカアクションは映画が始まって大体一時間が経過しないと観られません。前置き長いっての。しかもその一時間のうち30分くらいはテロリストが罪のない田舎の村人を延々虐殺するシーン。やりすぎ。それでも肝心のバカアクシ…
あんまり面白くなかった。喪失感と疎外感で不幸に埋もれる一家を救う隣人の扱いが適当すぎる気が。都合のいいキャラとして登場させた末にあの最後では可哀想だ。あと、健気な姉妹と必死で幸せを演じる母親にはそれなりに説得力があるのだけど、サル顔のお父…
100%のピュアネスを体現する主演のアレックス・エテル君の力強い顔立ち! この役にこの子を押さえた時点でもうこの映画の失敗はないわけです。しかしだからと言って成功しているかというと微妙。イメージに頼りすぎてきっちりした説明が疎かになっている箇…
あれ? 意外と普通な……。前作『白い花の舞い散る時間』がほとんどバカミスだっただけにその方向を期待してしまったせいか、若干期待外れ。とは言え、前作と同じく、ダークな面も含めて徹頭徹尾「少女小説」であり続ける強さは感じられた。その分感情移入がし…
とてもよく出来た幸せな映画。ちょっと変すぎる登場人物に対して、ベタベタした共感ではなくあくまで優しい視線が向けられている、という感じの演出が良い。一番盛り上がるべきあのダンスのシーンで僕は若干醒めてしまったのだけど、そんな風な演出のおかげ…
これ、途中まではなかなか期待させる感じなんですよ。主人公の婚約が明かされる冒頭部から巻き戻して、五人の男それぞれとのファーストデートを同時進行で見せる趣向に「この中の誰が結婚相手?」というサスペンスがあって。でも中盤の早い段階で「もうコイ…
常軌を逸したキャラクターが狂った世界設定の中を縦横無尽に暴れ回っていて滅法面白い。特に女性陣(ニューハーフ含む)の逞しさと言ったら、これはもう見惚れるしかありません。それに比べて男どもの影の薄さと言ったら。笑えるくらいだ。暴れ回る彼女達は…
性的なニュアンスは含まずに、でも確実にヤバい意味での“子ども好き”、という主人公のキャラクターをジョン・マルコヴィッチが好演していたとは思うのだけど、うーん、なんだろ。一本筋の通った流れが見えにくかった。ドイツ軍学校に子ども達だけ取り残され…