2006-02-23から1日間の記事一覧

喜劇王

負け犬からの這い上がりストーリーと、ラブロマンス部分がどっちも中途半端なヘタレ脚本。主人公が俳優としての矜持を手に入れる展開なんて、もう何が何だかわからないくらい終盤めちゃくちゃ。それでいてキュートな味をいくらか感じさせるところはさすがチ…

アニー・プルー『ブロークバック・マウンテン』

例のアレの原作本。短編集から一篇のみ訳して文庫で出版ってすごい売り方。まあいいんだけど。まず訳文について言っておくと、訳出できなかったニュアンスをカッコ内に注釈入れて補足してる箇所が多すぎてわりと興醒め。ただ、訳者あとがきで述べられている…

ジョン・ソール『暗い森の少女』

精神障害を患う少女が無関係な罪を徐々にかぶせられてゆくところを読者はただ見守るしかない、というイヤな趣向がこの作者の『闇のなかの少女』*1とそっくり。とは言え、デビュー作であるこっちのほうが捻りの利いた設定で、『闇のなかの〜』は縮小再生産だ…