ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女

わりと期待外れ。幼い兄弟が当初は戸惑っていた異世界の秩序にずんずん嵌ってゆく様子がおぞましくも素敵だった原作と比べて、この映画版は彼等の順応っぷりが素直すぎてヤバさが感じられず、そこが面白くなかった。そもそも疎開先の出来事とかいう映画オリジナル設定が邪魔すぎる。反戦テーマとかいらないっての。映像にも予告編以上の迫力は感じられないし、レイティングの関係だか何だか知らないが重要な描写(ピーターが初めて剣を抜いて敵をやっつける場面や、白い魔女の最期など)が省かれてるのは興醒めもいいとこ。
というわけで、この映画唯一の見所は二男エドマンド君のエロちっくな撮られ方。「普通っぽい子を集めました」的な顔ぶれの主役の子役陣の中、一人浮いてしまうほどに美少年然としたスキャンダー・ケインズ君の可愛らしいことと言ったら。白い魔女に誘惑される様や、拘束されて汚れた膝小僧を晒すその姿に僕はもう……。あ、あと、出番少ないわりにやたらとカッコいいキツネの声を演じたルパート・エヴェレット様と、タムナスさん役のジェームズ・マカヴォイも悪くない。