センターステージ

アメリカ最高名のバレエ団体付属のアカデミーに通う若者達。技術的にみんなより劣るけど斬新な振り付けで持ち味を発揮する主人公、反抗的だけど光る物をもった子、トップの技術を持ちながらなんだか楽しくなさそうな子、誰もが発表会の日を目指して日々練習に励むが……というお話。
メインの三人のキャラクターの悩み、そしてそこに付ける落とし前を王道にのっとって描き、最後はダンスをしっかりと見せることによってハッピーエンドに持ってってくれるなかなかウェルメイドな映画。ダンスって、若いって、素晴らしい!ってな感じ。一番大事な所には“大人”が介入しないストーリーが青春映画としての正しさを感じさせていい。ストーリーの都合上“退場”するキャラクターにもフォローがあるし、細かい所への配慮も行き届いている。
ダンスの素人玄人入り混じったキャストは概ね踊る姿が輝きを放っていて爽やか。特にメインキャラのうち不良っぽいっ子を演じたゾーイ・ザルダナは身のこなしがとても綺麗。トップダンサー役のイーサン・スティーフェルは確かにダンスは素晴らしいのだけど、役柄上鼻持ちならないナルシストに見えるのでちょっと……。敵役(でもフォローあり)のピーター・ギャラガーとドナ・マーフィーはどちらも魅力的。