フライト・オブ・フェニックス

閉鎖されることになったアフリカの油田にやって来た飛行機。作業員を乗せて飛び立った機はしかし、砂嵐に巻き込まれ、墜落してしまう。砂漠の真ん中で救助も呼べず、成すすべもなく途方に暮れる中、乗客の一人が飛行機を修理することを提案する……というお話。
僕の知らない昔の映画のリメイクということで、カントリー調の古臭い音楽で調子よく始まったタイトルバックは良かったのだけど、いざ本筋に突入するとどうも盛り上がらない。ベタな話なんだからベタに撮ればいいのに、下手にカメラをグルグル回転させたりスローモーションにしたりするもんだから興を削ぐこと甚だしい。それから、飛行機の設計技師を名乗る謎の男の扱いがマズくて、最後までこのキャラはストーリーにハマらず宙ぶらりんのままだ。デニス・クエイドに一発張り倒されて改心する、とか、そういうわかりやすい展開でもあったほうがまだマシだったのに。
機長役のデニス・クエイドはまあ順当。他のキャストも大体問題ないのだけど、設計技師役ジョヴァンニ・リビージだけが前述のような理由で可哀想。ハマり役なのに、その役が映画にハマってないってのはなあ。金髪は意外に似合っていて良かったけれど。