西尾維新『新本格魔法少女りすか2』

大魔道士水倉神檎の娘りすかと、彼女を利用して“悪い”魔法使いを狩りにかかる大人びた小学生供犠創貴の活躍を描く短編シリーズ二巻目。えー、盛り上がってまいりました。新キャラ・ツナギの登場と、その仲間入り、そしてさらなる脅威を打ち砕く旅への出発と、イベント盛りだくさん。ちょっとミステリ的な趣向も含んだ頭脳戦の模様と言い、世界観の広がりと言い、『ネコソギラジカル』の上巻(→感想)よりよっぽど興奮しましたねこれは。
集中(つったって三篇しかないのだけど)の個人的ベストは第五話「魔法少女は目で殺す!」。相手の視界に入るだけでその人物を殺せてしまう“魔眼”の持ち主とどう戦うか?ってな話で、逆境状態の中トンチの利いた作戦で相手に立ち向かう展開に燃える燃える。今までのお話をきちんと伏線にしてるところも偉い。それにしても今巻はりすかの出番が少なくて、まるでツナギがメインヒロインのようだ。