中島望『地獄変』

『十四歳、ルシフェル』のその後、サイボーグのルシフェルこと源正義は山鹿百合子の元に身を寄せ、彼女のボディガードとして暮らしていた。一方、地獄絵図を描くために実際に地獄のような風景を出現させる計画を進める暴力団総長十束はルシフェルに目を付け、彼の元に次々に改造人間を刺客として送り込むが……というお話。
遂に出た続編。もう、ストーリーなんてものはほとんどなくて、超人バトルに次ぐ超人バトルの合間にちょこっとサイボーグの悲哀もの(ラブ風味)が入ってるだけ。いやー、今回の敵はすごいよ。赤鬼やら牛頭やら骸骨やらの怪物の姿をした改造人間九人衆に、改造ヒル、改造コウモリ、改造ヤツメウナギ、そしてラスボスとの戦闘前には巨大ロボ戦(!)まであるという始末。うははは、詰め込みすぎ。
一般市民が巻き込まれてぐっちょんぐっちょんになったり、少年が主人公なわりにやたらとオヤジ臭いエロ描写が満載だったりするのもいつも通り。しかもこれ、全く完結してません。まだ書くつもりか!いやー、結構結構。どうぞ続けちゃって下さい。ちなみに前作同様思いっきり陳腐なんだけど爽やかなラストは気持ちがいいです。