セルラー

ある朝突然誘拐され、見知らぬ部屋に監禁される生物教師ジェシカ。彼女はハンマーで壊された電話を必死に修復し、ようやくつながった携帯電話の持ち主、ライアンに助けを求めるが……というお話。
90分強と短い上映時間の中に何度も何度もしつこく電話が切れそうになるサスペンスを盛り込んだ急展開、おまけにカーチェイスも撃ち合いも爆発もあるよ、といった具合のハラハラ感持続っぷりで、退屈したり設定の綻びをいぶかしんだりする暇が全くない。ということは、まあ面白い映画と言っていいんじゃないかと。何やらダサダサなエンド・クレジットだけはいただけないが。
単独で誘拐事件の捜査に当たる刑事役のウィリアム・H・メイシーが『Uボート 最後の決断』(→感想)に引き続き笑えるくらいカッコいい。それに引き換え残念なのは、最終的にメイシー刑事と同じくらいカッコよく見えなければならないライアン役のクリス・エヴァンスが魅力に欠けること。無駄にいい体してるぶんガッカリ感が倍増。