Uボート 最後の決断

第二次世界大戦下、米軍の潜水艦ソードフィッシュはドイツ軍のUボートに撃沈され、生き残った乗組員達は捕虜となる。しかし、その捕虜の一人から感染病が船内を駆け巡り、ドイツ側の乗組員は次々に病死。たちまち人手不足に。Uボート艦長は捕虜達に協力を願うことを考えるが……というお話。
えーと、ジャンルとしては「ウホッ!いい男映画」といったところでしょうか。安っぽい愁嘆場がそこかしこで繰り広げられ、まともな神経の持ち主なら尻が痒くなるであろう場面も多々ありますが、要所要所で燃える男のドラマとしてのツボを押さえた展開が泥臭くも興奮を誘って、たいへん楽しかった。米軍と協力しようとするドイツ兵だけでなく、それに抵抗する面々にも同情できるようになっていて、政治的に正しくない感じがしないのもいいところ。
となると一つだけ余計なのは主役の米軍艦チーフの妻。チーフが絶望の淵に立つたびにこの人の幻影が出て来てチーフと絡むのだけはなんとかしてほしかった。あんた邪魔。また演じるローレン・ホリーが厚化粧で怖いんだ。それに比べてチーフ役のウィリアム・H・メイシーの貫禄はさすが。そしてクレジットは4番目ながら実質W主演のUボート副長役トーマス・クレッチマン!いや、僕は元々この人のファンですが、それにしてもこの映画での彼はセクシーの度が過ぎる。鼻血出そうかと思った。本当に。