西尾維新『ネコソギラジカル(上) 十三階段』

“狐面の男”・西東天に宣戦布告を受けたいーちゃんは、病床から立ち上がり、彼に対する予防策を講じるべく動き出す。西東のちょっかいが友人にまで及ぶに至って、遂に彼は西東の誘いに乗ることにするが……というお話。
うわ、こう↑書くと別の話みたいだ。というわけで、シリーズ待望の新刊(の、上巻。三分冊だとよ)なわけですが、あからさまにまとめにかかりすぎて逆に盛り上がらない感じが無きにしもあらず。今までシリーズの登場したキャラクターがドコドコ出て来るのはそりゃあ一応シリーズのファンとしては嬉しくもあるのですが、この作家の義務的な読者サービスって“最終回の興奮”的なモノとは相性悪いかも。まあそういうとこが好きなんですけど。
新キャラは特にアンテナに引っ掛からず。澪標兄弟とかってほんとにあれで終わりの雑魚キャラなんだろうか。だったら笑えるような残念なような。そして僕は哀川さんの登場シーンにいくらか興奮させられてしまって、いやー、と思ったのでした。それだけ。