ロード・キラー

実家に帰るついでに女友達を車で送り届けることになってウキウキの主人公。しかしダメ兄貴の保釈に付き合い、車に乗せることになってしまう。無線で女の声色を使い人を騙して遊ぶ彼等だったが、その被害に遭った運転手に恨まれ、どこまでも追い回される破目に……というお話。
B級映画にしかならないような話をわりあい上品にまとめてあって、安心して見られる。どこまでもダメダメな兄と真面目なんだけど間抜けで押しに弱い弟が極限状況で繰り広げる兄弟漫才を丁寧に描写してあって、楽しかった。この二人のキャラ配置は完璧なのだけど中盤で加わるヒロインの置き所がいまいちグラついてて残念。と言うか、正ヒロインは兄ってことで良かったのでは。あのラストからしてもそう見える。
スティーヴ・ザーン(兄)とポール・ウォーカー(弟)という配役は文句なし。スティーヴ・ザーンはまさに顔面蒼白(でも間抜け)ってな表情を作るのが巧いし、ポール・ウォーカーは例によって「絵に描いたようなハンサム」すぎて笑っちゃう。この二人が全裸になるシーンもあるのでお見逃しなく。リーリー・ソビエスキーは野太い感じがこのどうでもいいヒロイン役に嵌ってると言えば嵌ってるかも。