オーシャンズ12

前作(→感想)のその後、大金を奪われたカジノ王はオーシャンとその仲間の居所を探し出し、脅迫して返済を迫る。オーシャン等は金を作るため外国に渡りまたも金目の物を盗む計画を練るが、狙ったお宝をフランスで名を馳せる泥棒に横取りされ……というお話。
キャラの動かし方もコン・ゲームとしての整合性も何も前作以上にユルユルな作りながら、作ってる側がムカつくくらい楽しそうなのでなんとなくそれに乗せられてそこそこ楽しめてしまった。このくらいアホな話のほうが、ひたすらスカし続けるカメラや音楽との相性がいいのかも。しかしそれでもやはり一瞬マット・デーモンのキャラが立ちそうになる気配があったり、楽屋オチな展開が盛り上がりそうになる気配があったりするのを観てると勿体無いなあ、とは思うのだけど。
“豪華”出演陣のみなさんは前作よりさらに仕事してるって感じのしないお楽しみっぷりで、マット・デーモンやキャサリン・ゼタ=ジョーンズの頑張りが返って浮いて見えるという事態が面白い、と言っていいのかどうか。新キャラの怪盗貴族ヴァンサン・カッセルはあのチンピラ顔でピッタリと役にはまってみせてすこぶる魅力的。突然いなたいメガネかけて出て来たりクネクネ回ったり大忙しなのでヴァンサンファンは必見。