ズーランダー

人気モデルのズーランダーはライバルのハンセルにトップの座を奪われて意気消沈。一方、そんな彼の頭のユルさに注目し、暗殺者として洗脳しようとファッション業界の裏の顔達が動き出すが……というお話。
ネタ元になっているあれこれ(80年代音楽とか)にあまり明るくない僕が見たせいかそれほど楽しめなかったものの、ともかくハッピーな映画だということは伝わった。主人公を初めとする男性モデルが徹底的にバカとして描かれてそれがギャグになっているのだけど、それと同時に彼等に感情移入させるのも忘れないので、笑えなくてもなんとなく許せるという不思議な微笑ましさ。ゴチャゴチャッと大量に出て来るカメオ出演陣も揃って能天気に見えて楽しい。
主演のベン・スティラーは僕の目にはときたま本当に二枚目に見えてしまう瞬間があるのでちょっと辛かったけれど、周りを引かせながらも味方に付ける役柄に見合った説得力はある。共演のオーウェン・ウィルソンとの相性も抜群で、実の妻であるところのヒロイン役女優とよりお似合い。なんともウザったい小悪人を演じたウィル・ファレルやらアホアホな失意を抱えた父親役のジョン・ヴォイトも気に入った。