アイス・エイジ

季節移動の波に逆らうマンモスと家族に置き去りにされたナマケモノは人間の赤ん坊を拾う。その子を父親の元に送り届けようとする彼等に悪巧みを秘めたトラも加わって、おかしな三匹の珍道中が始まる……というお話。
海外産CGアニメ製作会社のイメージとして、トップをひた走るピクサー、必死に追い上げるドリームワークス、そして5周遅れくらいの地点をノロノロ走ってるのがこの『アイス・エイジ』を作った20世紀フォックス、というのがあったのだけど、今回見てみたらそんなに悪くなかった。と言うか、面白かったですよ?CGはショボい上にキャラクターデザインに合ってないし、“肉食動物”とか“赤ん坊”が実に卑怯な意味で使われているのに目をつぶれば、これは実に微笑ましいハズレ者同士の友情話じゃないですか。三匹が出会った時点で既に“群れ”形成のマジックを感じられるのがいい。マンモスが壁画を見るシーンと赤ん坊がトラに寄って来るシーンでは泣いてしまいました。
声優陣ではナマケモノ役のジョン・レグイザモがいい演技。うるさいけどウザったくない。ジャック・ブラックも出てたみたいなのだけど気づけなかった。さて、ほぼ同じスタッフで製作される『ロボッツ』(来年夏公開)*1はどうなんかなあ。