Mr.インクレディブル

かつてスーパーヒーローとして名を馳せるも、訴訟を起こされ引退しひっそりと暮らしているMr.インクレディブルは過去の栄光が忘れられない。そこにスーパーヒーローとしての秘密の仕事の以来が舞い込み……というお話。
うーん、惜しい。冒頭の忙しいアクションには引き込まれたし、悪役のキャラ設定にも捻りが利いてるし、何よりヒーロー一家のお疲れっぷりがなんとも生々しくて良かったのだけど、肝心の「邪魔なこともあるけどスーパーパワーって素晴らしい」及び「うちの家族は最高」なオチに持っていく展開が弱い。今回は大人受けを狙いすぎたのでは?ダッシュが敵から逃げるシーン(泣ける)をかなり長めに挿入することで一応バランスが取れてるとは思うけど。CGの出来はとても良くて、特に“髪の乱れ”には感心した。
声のキャストはサミュエル・L・ジャクソンがさすがの存在感を見せている他はそれほど印象に残らなかった。特にヴァイオレット役はもう少し可愛い声の子がいなかったのか、という感じ。今回は終了後のおまけもなくて寂しいなあ。


お馴染み同時上映の短編アニメ『バウンディン』(毛を刈られて不恰好になった羊がバウンドすることにアイデンティティを見出すお話)はとても出来が良くて、こっちのほうがむしろ泣けたかも。