スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー

有名科学者が次々と失踪する怪事件が発生する中、ニューヨークを謎のロボット軍団が襲った。空軍のエースパイロットスカイキャプテンは元恋人の新聞記者ポリーとともに事件の謎を追うが……というお話。
うわ、どうするよスティーヴン・ソマーズ。思わぬところからライバルが現れちゃったよ!
と言うのは大げさにしても、今時珍しいくらいベッタベタな脚本の冒険活劇として僕は大いに楽しんだのでした。噂の“斬新”なビジュアルは迫力やとフェチシズムに欠けたかなり退屈な代物で、正直最初は白け気味に観てたのだけど、そこかしこに詰め込まれたお約束な展開とベタなギャグ、それに全セリフの70%くらいをヒーローとヒロインの犬も食わない痴話喧嘩が占めているという力の抜け具合に次第に楽しくなって来て、観終わった後はかなりハッピーな気分に。ラストシーンまでギャグで落としたという点では『ヴァン・ヘルシング』より偉いな。よくやった。
ベタな演技を実に楽しそうに演ってるキャストも良くて、特にグウィネス・パルトロウ演じる傍迷惑な行動力のヒロインは可愛らしい。いちいち心情を表情に出す演技がよく活きてる。ジュード・ロウの尻に敷かれっぷりも見物だし、アンジェリーナ・ジョリーは出番少ないのにえらいカッコいい。ジョヴァンニ・リビージ演じる助手のデックス君も期待通りのちびっちゃさで満足。堪能した。