パニッシャー

FBI潜入捜査官のトム・ジェーンは危険な職から退くことを決め穏やかなときを過ごしていたが、息子の死について彼に恨みを持つ裏社会のボスジョン・トラヴォルタに家族全員を殺される。なんとか一命を取り留めたジェーンはトラヴォルタに対する復讐を開始する……というお話。
いやあ、これはどう見てもトラヴォルタ側のほうが可哀想でしょう。これで復讐を応援する気持ちになれってほうが無理。よって終始乗り切れませんでした。そもそもこういう復讐鬼キャラは最初は穏やかなマイホームパパだったりして、復讐に生きると決めた後との落差で凄みを見せるものだと思うけど、この映画のトム・ジェーンは最初っからどこぞのチンピラ風なのでそういうカッコよさもなし。うーん、不満だ。隣人のおとぼけ三人組とのふれあい描写も足りないし。あと、やたらとバラエティ豊かな殺し屋がでて来るのはギャグのつもりなのか何なのか知らないけどいろいろブチ壊しすぎだと思った。
主演のトム・ジェーンって聞いたことないなと思ってたら『ディープ・ブルー』の主人公だった人ですか。ふーん。トラヴォルタは憐れみを誘う演技でなかなかいいかも。ヒロインのレベッカ・ローミン=ステイモスは『X-MEN』のミスティーク役でしか知らなかったけど、素顔はあんまり華がないんですな。ちょっとがっかり。