最‘狂’絶叫計画

監督が交代した「絶叫計画」シリーズ第3弾。今回の元ネタは『サイン』と『ザ・リング』で、どう考えても一つにまとまりそうにないこの二つを『8 Mile』をつなぎにすることによって(いや、それだけじゃないのだけど)無理矢理融合させるという離れ業。詳しくは説明しませんけど、ホアキン・フェニックスエミネム役を兼ねて、ナオミ・ワッツブリタニー・マーフィー役を兼ねてるという感じ。馬鹿馬鹿しくもトンチが利いててなかなかよろしい。
とは言っても一つ一つのギャグの滑りは前作、全然作と同じであまりよろしくないのだけど、無理矢理な力押しで笑えてしまうものもいくつか。しつこく繰り返される子供虐待ネタとか。
出演者はみんなすごく楽しそう。ヒロインのアナ・ファリスの無自覚なエゴ丸出し顔は可愛いし(でも今回はあまり転んだり殴られたりしてくれなかった)、ホアキン役のサイモン・レックスという男優の軟弱っぽさも、ストーリー進行にほとんど貢献しないもののいるだけでなんか変なチャーリー・シーンも悪くない。でも、せめてチャーリー・シーンデニス・リチャーズが実の夫婦という事実は知った上で観たかった。