あなたが寝てる間に…

親しい人もなく話し相手と言えば猫しかいない寂しい改札嬢ルーシーは毎朝目にするピーターに一目惚れしていたが、ある日、彼が線路に落ちたところを助け、見舞いに行った先で彼の婚約者だと勘違いされてしまう。彼の家族の暖かみに触れ、なかなか真実を言い出せないルーシーをただ一人彼の弟ジャックだけが疑うが……というお話。
主人公ルーシーの孤独がよく描けていてとても共感を誘う。昏睡状態のピーターに話しかけるシーンなんて泣けます。そしてそのぶん彼女の嘘をつき通す辛さとハッピーエンドの優しさが大きく感じられると言うわけ。始まり方から締め方まですごく綺麗。ただ、ルーシーの心変わりがいささか急に感じられるのと、ピーターがいい面の皮状態にならないようにもう少しフォローが欲しかった。
ルーシーを演じるサンドラ・ブロックはとても可愛らしい。終始ダボッとした服を着てちょっと野暮ったい所がいい。対してジャック役のビル・プルマンはいまいち重要な役の器ではない感じがしてしまっていけない。僕としてはピーター役のピーター・ギャラガーのほうが魅力的に感じた。