エクソシスト ディレクターズ・カット版

ストーリー説明する必要あるんだろうか……それでも一応。ある少女に悪魔が取り憑き、病院という病院に頼ってみてもダメだった母親は最後に神父に悪魔祓いを依頼する。ベテランのメリン神父と信仰に揺れるカラス神父は悪魔と壮絶な戦いを繰り広げるが……というお話。
オリジナル版のほうは見てないんで今回初見ですが、わりと「眠い」系の映画だと思いました。決してつまらなかったわけではないのだけど、不穏な雰囲気をほんのちょびっとずつ盛り上げていく前半は何をチンタラやってるんだという思いに駆られた部分も。でもそのチンタラさ加減は確かにお話の説得力を高めていて、だから悪魔祓いの結末がやけに呆気無くてもむしろそれで正解、味わいがあって良し、という気分になれるのだと。でもやっぱり僕はもう少し下品さがある演出のほうが好きですよ。
悪魔に取り憑かれる少女を演じたリンダ・ブレアは「いい」とも「悪い」とも言いにくい……少なくとも可愛くはなかった。神父役の二人はとてもいい。二人とも余りに必死に見えるので普通だったら失笑しそうなシーンも笑うどころではない。特にカラス神父役ジェイソン・ミラーの苦悩演技はいわゆる母性本能に作用するタイプでとても趣味でした。