タイムトラベラー きのうから来た恋人

科学者クリストファー・ウォーケンは来たる核攻撃に備え準備しておいたシェルターに妻シシー・スペイセクと潜ったところ自動ロックされてしまう。35年後、ロックが解除され、潜ったその年産まれた息子ブレンダン・フレイザーが使いに出される。彼は35年間の文化ギャップで人々を困惑させるが、ちょっとやさぐれたアリシアシルバーストーンとイイ感じになってゆき……というお話。
とにかくブレンダン・フレイザーのアホっぷりが素晴らしい。いろんな意味で“邪魔”なんだけど不思議に微笑ましいキャラを見事に表現している。だからアリシアシルバーストーンが彼に惚れるのは納得がゆき過ぎるほど納得なのだけど、その逆はいまいち納得いかない。二人の間にあまりマジックが見えないと言うか。脚本の面では、二人がゴールインする前に乗り越えることになる“苦難”が全然苦難であるように見えないのが困ったところ。あと、ラストは特殊な設定をハッピーエンドに持って行くのに苦労している感じがしてしまった。
とまあいろいろ難癖を付けてみましたが、愛すべき映画であるのは確かなようです。キャストは前述の通り素晴らしいブレンダン・フレイザーと浮世離れっぷりが素敵なウォーケン様夫婦でほぼ完璧。これでリシア・シルバーストーンがもう少し魅力的だったら良かった。