ザ・グリード

海賊に雇われて豪華客船まで船を出した乗組員達。みんなでゾロゾロ客船に入ってみると人っ子一人いない上にそこらじゅう血だらけ。生き残りの船員に話を聞くと、どうやら恐ろしい化け物が乗客のほぼ全員を喰らったらしく……というお話。
豪華客船の中で怪物に追い詰められてどんどん場所を移動し、移動するたびに一人喰われるという流れはスムーズで気持ちいい。怪物の造形も何やら愛嬌がある。ただ、この怪物にはもっと豪快に人間を喰らって欲しかったのであって、妙にじらすような飲み込み方は少し気に食わなかった。キャラ配置に関してはこの頃から『ハムナプトラ』パターン(主人公とヒロインとお調子者キャラの三人が絶対的な中心にいる感じ)が出来上がっていてちょっと感心。でもスティーヴン・ソマーズってこのパターンしかできないんだろうか。
出演者の中ではヒロインのファムケ・ヤンセンがこんな映画でも美人で良し。他、ヒロイン含む前述の三人のやり取りには安定したコミカルさがあって面白い。