ウェディング・シンガー

結婚式専門歌手のアダム・サンドラーはキレると危ないけど普段は好青年すぎて貧乏くじを引くタイプ。それが幸いして自分の結婚式では花嫁に逃げられてしまう。傷心の彼は結婚を控えた同僚のドリュー・バリモアとの付き合いに安らぎを見出していくが……というお話。
サンドラーとドリューの主演二人がどちら同じくらい純真な雰囲気をまとっていてとてもいい。しかもこの二人は相性ぴったり。ドリューの結婚前パーティーで二人で会話するシーンあたりからもう幸せな恋人同士の空気を醸し出してる。ただ、脚本のほうは主演の二人の魅力に見合うほどとは思えなくて、ドリューが現実派だと勘違いしたサンドラーがカタギの職に就こうとするだの、告白に行ったサンドラーがドリューの幸せそうな姿を見て諦める。でも実は……だの、ロマコメならではのときめきを覚えさせて欲しい場面でいまいち盛り上がらない。ラストも弱いよなあ。
舞台に合わせた80年代のファッション・音楽は世代が違うせいかあまりピンと来ず。でもタイトルバックと音楽の絡ませ方は良かった。他出演者では、最初と最後にちょびっと出て来るスティーヴ・ブシェミに目が釘付け。