インファナル・アフェア

マフィアに潜り込んだ潜入捜査官トニー・レオン。警察に潜り込んだマフィアのスパイアンディ・ラウ。非常な運命に翻弄される二人の内通者は互いに出し抜き合い、ついに相まみえることになるが……というお話。
もっとドロドロかな、と思ってたら非常に垢抜け感のある画面と展開。とにかくスピーディーなエピソードの繋ぎ方に飲まれて、ラストまで退屈する暇はほとんどなかった。二人の主役キャラのうち、上昇志向で情に流されない(ように見える)アンディ・ラウの持つ哀しみが特によく描けていて、終盤のエレベーターのシーンなんて胸にズドンと来た。偽ることだけに気を配った結果一生救われない、まさに無間道(原題)ですな。
主役格もう一人のトニー・レオンは、嘘が顔に出やすくて内通者向きでないタイプに見えるのがちょっと。あと、この人は「男のドラマ」的な展開の中よりも女性と絡んだほうが生き生きとして見えるな。