エラリー・クイーン『ギリシア棺の謎』

国名シリーズ第4弾。有名美術商の葬式が終わった後、彼の新しい遺言書の紛失が発生。誰がどこに隠したのか?捜査するうちに死体がもう一つ増えて……というお話。
これまた随分前に読んだことあるはずの本なのだけどさっぱり内容忘れてましたね。犯人すら覚えてなかった。信憑性のありそうな仮説が出てくるたびにまた崩される、どんでん返しの連続は面白いのだけど、最後の本ネタ以外はそれほど意外性なかったかな。茶碗だのネクタイだのの小物がポイントになる面白さ、細かい伏線の忍ばせ方なんかには感心。ただ、いかんせん訳が読みにくくてなあ。せっかくの妙な伏線も印象に残りにくくて困った。
そうそう、ラストでハッピーエンドを迎える某カップルの恋模様は微笑ましくて良かったですよ。