ウォルター少年と、夏の休日

家もなく、父もなく、身持ちの悪い母と不安定な生活を送っている孤独な少年ウォルターは、偏屈で有名な二人の年老いた伯父、ハブとガースの元に預けられることになる。初めは上手くいかなかったウォルターと伯父等だが、次第に心が通い出し……というお話。
予告編とかCMの作り方が萎え萎えで不遇な映画だなあ、と思ってたら実際の所もそんなに予告編とイメージ違わなく……。つまりあの予告編は正しかったのか。全体的にゆるめでちょっと嫌らしい感じのする映画。終盤の「お帰り」の場面なんて泣かせに持ってくのが強引すぎて萎える。伯父さん達はウォルター君に懐柔されるの早すぎだし。一番問題なのはガース伯父さんが語る昔の話に魅力がなくてラストが活きないことかな。老いぼれライオン(可愛い)だってもっと効果的に使えるモチーフなのに勿体無い。
「かつての英雄」的なキャラクターを体現するロバート・デュバルと飄々とした雰囲気のマイケル・ケイン、二人の伯父役俳優の演技はとても良くて、この二人のおかげでなんとか映画が持っている、という感じ。ダメなのがウォルター役のハーレイ・ジョエル・オスメント君で、この子、いつの間にこんな可愛くなく!?声なんてオバサンみたいだ。とりあえず大人しい子の役なんだから最初はもっと控えめに喋ったほうがいいのでは。