ブラザーフッド

こちらは試写で。家族でつつましくも幸せな生活を送っていた兄弟が揃って朝鮮戦争に徴兵される。過酷で非情な戦場の空気に翻弄され、強く愛し合っていた二人の関係も捩れていく……というお話。僕は戦争映画をよく知らないけど、これは、戦争映画としてはかなりベタな展開が盛りだくさんなのではないかな。ベタすぎる上に盛り上げ方が無理矢理な感じで、ストーリーにはあんまり感心できない。兄弟モノ好きな僕としては兄弟関係の描き方にも不満がある。二人の心理描写に整合性取れてなくないか?兄が一時あんなに人非人だったことの言い訳を付けられていないし、終盤弟があれしきのことで兄を許しちゃうのも何だかなあ。戦闘シーンは結構血みどろだったりで観てるとそれなりにドキドキするものの、一本調子でだんだん飽きてきちゃう。もちっと綺麗な画面が観たかった。
とまあそれほどでもない映画だったのだけど、僕には大収穫だったことが一つ。それはウォンビン、お前だ!弟役を演じるこの若手俳優のまさに一挙一動に僕は釘付けでした。いや、前から気になってはいたのだけど、実際に映画の中で動いてるのを観てみると、相当にヤバいですねこの人は。仔犬系「守って」オーラが全開で、ほとんど凶悪的なまでに可愛い。そのあまりの可愛らしさに映画開始十分ほどで僕の目は潤み出してました。さして泣けるシーンでなくてもウォンビンが目に涙を溜めてるとこっちまで貰い泣き。不安そうにキョロキョロしてる表情とか、手足を持て余すような走り方とか、ああー本当に可愛いなあこん畜生!負けた。負けました。つーわけでラストはあの演技下手な爺さんなんか出さないでウォンビンの泣き顔のみで盛り上げて欲しかったです。ウォンビンに100点。