世界の中心で、愛をさけぶ

映画版も観ちゃった!と言うわけで、映画版では主人公と彼女が愛を交わしたのは80年代という設定に何故かなっています。更に主人公の新しい彼女にも人格が与えられ、そのへんでエピソードが追加されてます。原作(→感想)のセリフはほとんど使われてない模様。これは正解。原作にあった「主人公はだんだん傲慢に、彼女はだんだん電波に」という印象が拭払でき、爽やかで切ない思春期の思い出ドラマとして普通に観られる。原作を上手く使って、わりと良心的かつ高品質の映画にしたなあという感じ。
でも面白くないよー。普通の思春期回顧ドラマには興味持てないもんなあ。原作がちょっと面白かったのは中心となる二人の人格が歪んでてなんか変なことになってるからだったのだが、そのへん矯正されてはね。ま、商品としてはこれで正しいのもわかるので益体もない文句言っちゃいけないな。キャストでは長澤まさみのちょっと湿り気のある台詞回しが良かった。森山未來も好きではないけど映画の雰囲気にはよく合ってたんじゃないかな。この人の出番が彼女の死んだ後にもあると良かったと思う。逆に浮いてたのが柴咲コウ。顔に力がありすぎてちょっと。