ダークシティ

宇宙人に操られた街で一人その操りから逃れ、何故か超能力を見に着けた男が街の秘密を解き明かしていくお話。なんだかあからさまにB級な感じがするSF映画で、最後の念波対決なんて安っぽすぎてどうかと思うものの、古臭くベタなネタの物語にも関わらず語り方が魅力的なせいか、見てて退屈しない出来。なかなかに引き付けられた。ある意味予定調和なハッピーエンドながら何となくダークな雰囲気のオチもいい。あと、必見なのが宇宙人によって“チューン”される街並みの映像。ビルがニョッキニョキ生えて来たり内装も伸びたり縮んだり大忙しですよ。迫力がありながらも幻想的で、こういうのを映像的センス・オブ・ワンダーって言うのかも。言わないか。巨大建築愛好会の人達はこういうの好きそう。
キャストもみんないい仕事をしている感じ。主役のルーファス・シーウェルは悪人顔が雰囲気に合ってていいし、僕はあまり魅力を感じたことのないジェニファー・コネリーも「主人公の(作り物の)ノスタルジーが向けられる女」というポジションにはまっていて魅力的。キーファー・サザーランド『24』と余りに印象が違う太っちょ博士の役でびっくりした。そうか、こういう人だったのか。