アップタウン・ガールズ

いや、予想通り泣きましたけど。でも期待したほど微笑ましく爽やかなお話じゃなかった。話の筋をもっと「大人になれない大人」と「子供らしくない子供」の二人の女の友情物語に絞ったほうがスッキリしていいんじゃないだろうか。主人公の恋の行方なんていうどうでもいい話は置いといて、二人が友情を育む過程をもっと丁寧に描いてもらったほうが僕としては嬉しかったなあ。あれだと仲良くなるまでが早すぎるように感じられてしまっていけない。母親もあっさり改心しすぎだし。とは言え遊園地のティーカップというアイテムの使い方なんてとても巧いと思うし、これが物語全体の中で果たす役割は面白く、胸に迫るものがあって良かった。
メインのブリタニー・マーフィーとダコタ・ファニングが両方出てるシーンは印象的なのが多い。ブリタニーは転んだり汚れたりが実に似合うバカっぽい派手さを持った雰囲気がいいし、ダコタ嬢のほうも潔癖症のませた子供という役に怖いくらい合ってる上、たまに見せる健気な表情が「まさにそれ」という感じのものでいい。二人とも好演でしょう。