メリーに首ったけ

なんだか意外に爽やかでびっくりした。いや、この映画に対して爽やかってのは褒め言葉にならないかもしれないんだけど、ラスト、メリーの部屋にメリーにベタ惚れな男達が集まるあたりから急に冒頭の高校時代のエピソードに繋がるような甘酸っぱい雰囲気が漂い出して、思わず身を乗り出してしまった。うーん、やはりハッピーに終わる映画は好きなのだった。(でもこの後にメタ的なギャグがあってムードぶち壊すんだけど)エンディングの出演者の踊り付き主題歌も甘酸っぱくて良いな。
コメディとしては様々な意味で(差別的であるとか生理的嫌悪感を催すものであるとか)意図的に笑えないギャグをやってる感があって、結果やっぱりあまり笑えない。しかしそういうギャグに微妙に保険が付いてる感じ(松葉杖で滑稽な動きをする人は実は……とか)が笑える。あと、動物虐待ネタの「わざとやってまーす」って大声で言ってるような過剰な感じにもつい笑ってしまった。意外な部分が伏線になる面白さもあるのでミステリ読みにもお勧めできそう。配役ではテッド役のベン・スティラーの背の低さ、顔の地味さ、そしてメリー役キャメロン・ディアスの全てが良いですな。この人実生活でもこんな感じなのではと思わせるところが良い。