ニック・マクダネル『トゥエルヴ』

ある事件が発生するそのときまでの4日間を関係者の群像劇という形で描く、というもの。えー、これはですね、作者がアーヴィン・ウェルシュだったらさぞ面白かっただろうなあ、という感じ。自分しか見えてない頭の悪い登場人物を見てるこちらが悲しくなるようでなくてはいけないのに、悲しみなんて全然無しの助ですよ。生々しさが足りないんだよなあ。
というわけで、作者のマクダネル君17歳については今後の成長に期待、というところ。最近この訳者(近藤隆文)に捕まりがちなので読んでみた次第です。