ノンストップ・ガール

「尽くす女」が行き過ぎて逃げた夫のストーカーと化す主人公の奇矯な行動が実に淡々と映されていて、そのギャップが笑い所となるようなコメディ。なんだろうけど、あまり笑えず、感心もできず。出て来る人達のキャラクターの微妙な歪みは楽しいんだけど、それが主人公との絡みによってつまらなくなる感じなんだよなあ。主人公が終盤ある場所を抜け出すシーンなんて、本当は「何故か感動的」なシーンになるべきなのに、どうにも煮え切らない。
ただ、なかなか粒揃いのボンクラ顔俳優(ルーク・ウィルソンケイシー・アフレックマーク・ラファロ)がこぞって出演しているのは面白かった。特にマーク・ラファロはああいう格好で出て来た瞬間にナードなキャラが成立する貴重な人材なので、もっとこういう役を集中してやるべきだと思う。