伊坂幸太郎『死神の精度』

100万回生きたねこ』みたいなオチだったらどうしよう……と不安に身を震わせて読んでみたものの、さすがにそこまであざといものではなかった。と言うか、あらゆる面であざとくなってしまうのを慎重に避けるような書き方がされていて、これは巧いと言わざるをえない。一つ目と最後から二つ目のエピソードが好き。
しかしこの死神の潔癖な感じは例によってなーんか気に食わないことだ。