ふたりにクギづけ

なるほどー。これは確かにいつものファレリー兄弟と違う感じ。いつも通り過激なネタを扱ってはいるものの、凝ったギャグもやりすぎ演出も控えめで、何と言うか、いっそ他愛無いと言ってもよさそうなくらいの映画。
ただ、それでも面白いのは映画全編に漂う(ちょっとクサめな)暖かさあってこそで、主人公のシャム双生児が互いを思いやる気持ちがストレートに描かれ、ストレートに伝わって来るというここに理由があるわけだ。離れ離れになった双子の兄が寂しそうにしてるとそこに楽しかった二人の思い出のフラッシュバックが入る、というダサい演出で泣けたのにはびっくりした。でも確かにこれではファレリー兄弟ファンに期待外れと言われても仕方ないかもー。
兄役グレッグ・キニアはえらく芸達者。弟役のマット・デーモンは愚鈍・朴訥路線なので彼が苦手な僕も素直に愛せる。この二人のキャスティングは大正解ですな。