非・バランス

小学校のとき友達に虐められた経験を持つチアキは中学に入る際「友達を作らない」「クールに生きていく」という二つのルールを決め、それに従って過ごしてきた。しかしある日オカマの菊ちゃんに出会い、彼女の中で何かが変わり始める……というお話。
特にどうということもない映画として見終わってしまった。こういう、女性にとって都合のよすぎるゲイが出て来る話には基本的に不快感を感じずにはいられない*1のだけど、その点この映画はわりと良心的で結構楽しめはした。でもいかんせん主人公の女の子の苦しみがストレートすぎて、眩しいと言うか、遠い。ので、感情移入はが難しかった。もすこし痛々しいくらいのほうが僕は好きです。
主演の派谷恵美という子はひょろ長い手足とか暗い表情と笑顔のギャップとかがいかにも女子中学生な感じで悪くないのだけど、演技については特に光るものは感じなかったかな。菊ちゃん役の小日向文世はいい人っぽすぎる。自己中心的に見えるくらいのほうがこの役には合ってると思うのだけど。あと、ゲイバーの店員の中に柏原収史がいて笑った。

*1:ただしロマンティック・コメディの大半は別。ヒロインのゲイの親友キャラは既にお約束だから