誰も知らない

いやーこっち(札幌)でも混んでましたよこの映画。座席ほぼ満員!まあそれはいいとして、以下あらすじ。誰にも内緒でアパートの一室に暮らしている父親の違う四人兄弟とその母親。長男以外外には出られない上に母親はいつも帰りが遅いが、みんな楽しく暮らしていた。ところが、ある日から母親が帰って来なくなって……という、実際に起きた事件を基にしたお話。
子供モノでみなし子モノでその上貧乏モノなわけで、普通にやったら「子供可哀相映画」になっちゃうところをなんとか逃げているその手さばきはなかなか巧い。羽田に行く場面の後に「それでも続く大変な日常」を続けて見せたのは正解ですな。これでタイトル通り“誰も知らない”子供達の生活を淡々と描くドキュメンタリー風映画になった。ただ、淡々の中にもハッとするシーンが個人的にはあまり感じられなかったのが残念。
四人の子役達は評判通りみんないい感じ。演技がどうこうじゃなく、巧く使われているよなあ。主役の柳楽優弥君はナイーブな目つきがいい。末っ子役の清水萌々子って子がまた絵に描いたような“可愛い子供”で、その全身から放つ可哀相オーラはかなり強力。僕は負けました。あ、あとイジメにあってる女子高生役の韓英恵も良かったな。