マイ・ドック・スキップ

いじめられっ子の少年が9歳の誕生日に両親から犬をプレゼントしてもらい、それから犬を通していろんな出来事が彼を訪れ、彼は成長していく、というお話。あらすじからは媚売るような厭な要素が懸念されなくもなかったのだけど、そんなものは一切なくて感心した。いやもう過不足なくいい話。ほとんど言うことがありません。主人公の少年の憧れの人物キャラが実に巧い使われ方をしているし、落とし所も文句なし。少年がいじめられっ子には認められ、みんなの憧れの美少女には気に入られ……って都合良すぎで(しかも少年が態度デカくなったように見える)少しムカつくんですけど、っていうのくらいかな、不満は。冒頭の犬が入ってる箱を開けて喜ぶ少年のカットから既に泣けます。犬好きには是非お勧め。
主演のフランキー・ムニッズ君は顔がいい。表情云々じゃなくて顔立ち自体が物語りに映えている。厳格だけど温かいお父さん役のケヴィン・ベーコンと明るく優しいお母さん役のダイアン・レインはどちらもほぼ完璧な演技をしている感じ。あとはあの黒人少年の出番がもっとあると良かったかな。