ディボース・ショウ

婚姻問題専門の敏腕弁護士ジョージ・クルーニーと“離婚太り”をもくろむキャサリン・ゼタ＝ジョーンズは互いに裏切り合いながらも惹かれ合い……という、離婚後の財産分与にまつわるラブコメ。口の端がムニムニ持ち上がったり眉毛がぼよんぼよん動いたり、大げさなポーズで振り返ったりするクルーニーの表情・仕草を存分に見せてくれただけで僕はもうかなり満足。こういうコミカルな伊達男を演じてる彼は本当に魅力的であるなあ。だからこそ、机の下の足の曲がり方がかっこ悪いとか、細かい部分が気にかかってしまうのだけど。
ストーリーのほうはわりととっ散らかってる印象を受けた。いや、たぶん見てて（いい意味で）落ち着けない、先の読めない展開という意図なんだろうし、それはある程度成功していると思うものの、今見てるこのシーンはストーリー全体の中でどのような意味を持つものなのか、ということが了解しにくすぎるのではないかと感じた。そのせいかいまいち先の展開に思いを馳せさせられなかったという気がするなあ。あと、ラブコメとしてはもっと二人が恋に狂う様を見せてほしかった。相手を意識している自分に戸惑う、とかいうような描写がもう少しあって良かったし、そのほうがうっとりできたかと。