スリーピー・ホロウ

面白かったけど、あんまり印象に残らないような。さっき見終わったばっかりなのにもう忘れかけてるのは僕がおかしいのかな。よく覚えてるのはジョニー・デップの助手になる少年の可愛らしさくらいだ。あの子は良かった。“美少年”じゃないところがいいな。
全体的に日本の古典探偵小説にユーモアを加えたような雰囲気で、馴染みがある分するする飲み込めてよかったのだけど、これじゃあわかりやすすぎる気も。探偵役の頭はいいんだけど頼りない感じとかヒロインの儚げな美しさとか首なし騎士の恐ろしさとか、そういうニュアンスが全て1秒以内で理解でき(るように感じられ)てしまう。映像にしてもとっても綺麗で幻想的なんだけど、「絵に描いたように」幻想的なのでちょっと陳腐な感じがしてしまってなんだかなあ。怪奇要素がなんだか安っちいのは意図的なんだろうけど。木の根元から首なし騎士が出てくるあたりの業の深そうな幻想性が全体にあると良かった。
ちなみに野暮を承知で本格ミステリとして見ると、無駄に死人を出しすぎてストーリーがごちゃごちゃになってしまってるのが良くない。段取りも下手だよなあ。